古民家の耐震
伝統再築士は、再築基準による改修や耐震改修をおこないます。
古民家の耐震改修には「古民家耐震パネル型面格子壁」を採用しております。
「古民家耐震パネル型面格子壁」を使用することにより、通風、採光を犠牲にすることなく自由なデザインと見た目の美しさを保ち、間口高さ共調整可能なため規格が統一されていない古民家にも柔軟に対応可能です。
伝統構法の免震的構造に合わせて強度と柔らかさを持ち、また、間伐材を使用して製作しているため地域林業の活性化にも繋がります。
2015年 グッドデザイン賞受賞
受賞対象 :「古民家耐震パネル型面格子壁」
受賞団体名 : 一般社団法人全国古民家再生協会
デザイナー : 高田 豊文(滋賀県立大学 環境科学部 環境建築デザイン学科 教授)
耐震パネル型面格子壁について
古民家耐震パネル型面格子壁は、部材の巾・厚みによって倍率は異なりますが、平成15年の建築基準法告示で示された、「土塗壁」、「面格子壁」、「落とし込み板壁」の壁倍率を利用できます。伝統構法の免震性能をアシストする考え方に基づき、強さというよりは伝統構法の復元力を補佐する柔らかな壁として、滋賀県立大学 環境科学部 環境建築デザイン学科 高田豊文教授が長年研究されたものを採用しております。
【高田豊文,中西智也(2012)「水平加力試験に基づくパネル型面格子壁の復元力特性モデルに関する考察」,『構造工学論文集』(Vol.58B)p251-257,日本建築学会】
伝統的建造物の住宅の町家などの場合、長辺方向に対して、道路に面する短辺方向の耐震性が不足することが多いですが、それは短辺方向が採光を確保する部分であることによります。そこに、この古民家耐震パネル型面格子壁を利用すると、採光を確保しながらの補強が可能となり、耐震性の不足も低減できます。
伝統木造建築物の継承に寄与
古民家耐震パネル型面格子壁を全国各地に残る伝統的建造物の住宅に対し活用いただく事で、耐震性能の向上に寄与し、伝統的建造物の住宅を所有されている方の不安要素(耐震問題)を軽減させ、「安全」と「安心」を提供していきます。また、伝統的建造物の住宅は一般に古民家として時代のニーズも高まる建築物であり地域の残すべき宝として、この活動が「地方創生」に繋がると考えています。
利用の流れ
まずは当法人へお問い合わせください。施工を希望される古民家の所在地や築年数などをご確認させていただきます。
その後、古民家再生総合調査を実施し、古民家再生総合調査報告書を発行します。報告書の内容をふまえ制震ダンパーとともに設置場所のご提案をおこないます。
施工について詳細決定後、ハンドプレカット工場で製作をおこない、取り付けに関しては全国古民家再生協会の事業者会員が責任を持って施工をいたします。
※商品単体での販売はおこなっておりませんのでご注意ください。